
“利家死す”
<やっと、この時が来た>
家康は歓喜する。
利家のいない前田家。
利家の嫡男、利長は利家葬儀のため金沢へ帰っている。
幼い豊臣家の世継ぎ、秀頼を守り立て豊臣政権を守る。
これが前田家の方針であり、亡き利家の遺言でもあった。
しかし、その時事件が勃発。 ”利長謀反”この噂は、瞬く間に日ノ本六十四州に広がった。
百万石を誇る大大名、前田家をそのまま放置しておく訳にはいかない。
これは家康が流した噂であり、罠であった。
遂に、家康が前田家に仕掛けたのであった。
家康は、利長の母、芳春院(まつ)を人質に要求する。
”そなたでは、徳川殿には敵わぬ”
一戦を交える覚悟の利長であったが、芳春院に説得され泣き泣き徳川の軍門に降る。

お松の方「芳春院」像~金沢市尾山町(尾山神社敷地内)
小松プロローグ③ | 小松の剛勇、丹羽長重