永平寺内が慌しい。
それもそのはず、織田軍団が迫っているためである。
「信長は、自らを神と名乗っているらしいぞ」
「他の寺社も、情け容赦なく焼き討ちされているらしい」
ここ永平寺には数百人の僧しかおらず、数万からなる織田軍団が襲ってきたら、ひとたまりもない。
中には流石に手をかけないだろうと楽観視する者もいる。
時は待ってくれない。
織田軍団が永平寺領内に朝倉兵を追って乱入して来た。
朝倉兵は、永平寺内に逃げ込む。
織田兵が叫ぶ。
叫ぶ織田兵に対して、僧たちは経を読むのみで返答はしない。
「もうよいわ!!」
織田兵は柱を蹴り、先へ進む。
そして、寺内を探索し回ること数刻。
突如、織田軍団が兵を引き始めた。
「おう!織田軍団が兵を引いたぞ」
すると、一人の僧が駆け寄る。
その僧の話では、織田兵の行く手に五百羅漢が並び、行く手を遮っていたいう。
「ほお、五百羅漢が戦火から救ってくれたのか・・・」
その後、ここ五百羅漢が永平寺を戦火より救われた伝説が語り継がれる。

永平寺(福井県吉田郡永平寺町志比)

④織田軍猛追!炎上一乗谷★一乗谷朝倉氏遺跡(福井市城戸ノ内町)


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